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たびコラム📝

さんぺい
2025/05/19 12:00

築100年以上!古民家で楽しむ沖縄そば5選

はいさ~い、さんぺいです。
沖縄そば屋の雰囲気と言えばどんなイメージをお持ちでしょうか。
昔ながらの食堂もあれば、民謡が流れる沖縄感満載の店、最近はまるでカフェみたいなお洒落な店も増えてきています。

その中でも絶対にハズせないのが、古民家を利用した沖縄そば屋です。
沖縄はかつて琉球王国だった固有の歴史を持ち、建築も本土とは異なった独特の様式になっています。

木造の古民家で食べる沖縄そばはまた格別。伝統料理の沖縄そばと貴重な琉球建築、「沖縄の文化」を一度に楽しめるのでお得ですよね。

今回は、築100年を超える文化財級の建築を含む、古民家で食べられる沖縄そばを紹介したいと思います。歴史を感じながら、沖縄そばを味わってみてくださいね。
 

1.真壁ちなー(糸満市)

糸満市真壁にある『真壁ちなー(まかべちなー)』。
鮮烈な赤の瓦屋根が印象的です。

1891年に建造された古民家を利用しているのですが、実はこの建物、国の有形文化財に指定されている貴重なものなんです。
なかなか他では見ることができない立派な石垣や、フール、母屋など見どころがたくさん。

元は家屋なので、お家のような親しみやすさもありながら、インテリアはお洒落で素敵。
調味料置きに、伝統工芸の琉球漆器が使われているなど、小物一つ一つにも「沖縄」を感じることができます。

沖縄そばは綺麗に盛り付けられており、軟骨ソーキ、かまぼこ、ネギの端正なルックス。
魚介系と動物系のバランスが良いスープで、魚介系の風味がたまらなく食欲をそそります。

麺は、細めの丸麺でソフトな口当たり。
手揉みが入っていて、啜った時の良いアクセントになっています。

軟骨ソーキは簡単に箸でほぐれるほどの柔らかさで、トロトロの食感が至福。
ご馳走と呼びたくなるような軟骨ソーキでした。

古民家で沖縄そばを食べるならお薦めの一店です。
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店名:真壁ちなー
住所:糸満市真壁223
公式SNShttps://www.instagram.com/makabe.chinaa/


2.沖縄そばの店 しむじょう(那覇市)

那覇市首里末吉町にある『しむじょう』。
首里の高台、末吉公園に隣接しています。

魅力の一つは、琉球家屋の古民家をそのまま店舗として利用している点。
築150年余りで、こちらも国の登録有形文化財に指定されている貴重な建物です。

店を訪れたら、母屋だけでなくヒンプン(目隠し塀)やフール(豚小屋兼トイレ)など、是非周辺も散策してほしいなと思います。

沖縄ならではの独特な文化に根差した建築物があり、きっと様々な気づきがあるはず。

沖縄そばは伝統的でオーソドックスなスタイル。
鰹節と豚を合わせた出汁で、鰹出汁がメインのすっきりとしたスープです。
味付けはしっかり目ですが、雑味がなく、後味はあっさりとしています。とにかく味付けが絶妙で、最初の一口から最後まで美味しい。

印象的だったのが三枚肉。
開店当初から継ぎ足ししているタレを用いて作られていて、ここでしか味わえない三枚肉は絶品です。

琉球八社の一つである末吉宮にもほど近い、歴史的な建物でいただく沖縄そばはきっと特別な体験になると思います。
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店名:沖縄そばの店 しむじょう
住所:那覇市末吉町2丁目124-1
公式SNShttps://www.instagram.com/shimujo/


3.上江門そば(八重瀬町)

こちらは沖縄そば屋としては新店。
2024年6月にオープンした八重瀬町にある『上江門そば(うえじょうそば)』です。

なんと300年以上という歴史ある古民家を利用している点が特徴で、沖縄そばだけでなく建物や景観なども魅力的なお店。
沖縄戦により損傷を受けた建物を当時の木材や瓦を生かしながら2023年に改修されたそう。
 

建物の中に入ると、一気に別世界。
いにしえの沖縄にタイムスリップします。

沖縄そばはスープが3種類あり、鰹味、味噌味、醤油味から選択できます。
鰹味は、ふわっと香る出汁の香りが食欲をそそる一杯。
バランスの良いスープでコクもしっかりあります。

印象的だったのが自家製麺。
最近は生麺を扱う新店も多い中、『上江門そば』では伝統的な茹で麺を使用しており、沖縄そば特有のプツンと切れる歯応えが心地良いです。
小麦にもこだわっていて、風味も感じる美味しい麺でした。

店を含め一帯が雰囲気抜群なので、食後は是非散策を楽しんでください。
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店名:上江門そば
住所: 八重瀬町安里198
公式HPhttps://sites.google.com/view/uejo-soba/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0


4.屋宜家(八重瀬町)

八重瀬町大頓にある『屋宜家(やぎや)』。
どうですかこの外観、これぞ琉球建築と思うような立派な瓦屋根です。

建物は国の有形文化財に指定されており、文化庁HPには「一番座にはトコと棚、二番座には仏壇を設ける。地域的な特色をよく残す建築」と紹介されています。

沖縄そばは、鰹節、豚骨、鶏ガラ、野菜から出汁を取っていて優しい味わい。
魚介系の出汁が効いていて、じんわりと旨味が伝わってくる美味しいスープです。
味付けは控えめなので、出汁の美味しさをストレートに感じられ、最後まで美味しく飲み干すことができます。

麺はストレートの細麺。
ツルっとした喉越しの良い麺で、繊細なスープとの相性も抜群。
具の本ソーキと三枚肉は、どちらも穏やかな味付けで上品な仕上がり。
特に厚めの三枚肉は、脂身まで美味しく、まさに絶品です。

昔ながらの家屋は、不思議と時間もゆっくり流れているような気持ちになります。
島の空気を感じるのにぴったりの沖縄そば屋さんです。
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店名:屋宜家
住所:八重瀬町大頓1172番地
公式HPhttps://www.ne.jp/asahi/to/yagiya/


5.ゆたかやそば(北中城村)

北中城村にある『ゆたかやそば』。
沖縄県総合運動公園の正門近くにあり、沖縄自動車道からのアクセスも便利な立地です。
100年の歴史がある古民家を南城市(旧知念村)から2年かけて移築したそう。

古民家をベースに現代的に改修されており、赤瓦屋根が美しく、屋根には愛嬌のあるシーサーが。
テーブル席、カウンター席、小上がりの席があり、座敷が少し利用しづらいという方にもおすすめ。

沖縄そばのスープは動物系の穏やかなタイプ。薄く白濁していて、コクがあります。
動物系といっても印象は円やかで、最後までしっかり飲み干せます。

麺はソフトな口当たりで、もっちりとした食感。比較的太いタイプの麺で、噛み応えがあり満足感があります。本ソーキは厚めで、これぞ豚肉といった感じの王道なソーキ。

古民家系の沖縄そば屋の中でも利用しやすいお店だと思います。
是非、リストに入れておいてください。
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店名:ゆたかやそば
住所:北中城村美崎75
公式HP:なし

「築100年以上!古民家で楽しむ沖縄そば5選」いかがだったでしょうか。

沖縄の古民家は、仏壇が家の中央に配置されるなど、沖縄の文化や価値観を反映しています。
雰囲気を楽しむのはもちろん、深く観察していくことで沖縄を知るきっかけがたくさんあると思います。
この造りにはどんな意味があるんだろう?と調べることで、また新たな世界が見えてくるはずです。

また、古民家は、沖縄旅の記念に写真を撮るのにもぴったり!
お気に入りの写真が撮れたら、是非「たびフォト」へご投稿ください。

皆さんの古民家で楽しむ沖縄そばの投稿、お待ちしております♪


【沖縄そば発信家】さんぺい
1976年沖縄県那覇市生まれ。2012年に沖縄そばの食べ歩きをはじめ、ブログなどで発信を行う。現在、福祉の仕事を行いながら、ブログやSNSなどで、全国へ沖縄そばを広める活動を行っています。夢は、沖縄そば屋さんの全制覇と、沖縄そばを世界へ届けることです。


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2 件の返信 (新着順)
kamakama
2025/05/19 15:40

古民家と言えば、真っ先に思い出されたのが久米島にある
「やんぐゎ~(やん小)」のピリ辛味噌もやしそば。
築70年程らしい古民家を利用した店構え。何気ない庭先の縁側からは、生け垣に根付く蘭の咲く姿も。(画像には無い、、、涙)
座敷には、仏壇も鎮座し、古民家そのものですね。
ご当地味噌を活かした島唐辛子との相性で、汁は飲み干してしまいます。

ななくん
2025/05/19 15:35

以前ご紹介いただいた、海が見える沖縄そば屋さんも沖縄らしくて素敵でしたが、
古民家でいただける沖縄そば屋さんも風情があって最高ですね!🤭✨